月協定にたどり着いたあなたは、宇宙関連や法律関連の仕事をされているか、ルナエンバシー社の月の土地販売に興味を持っているのどちらかだと思います。

 

月協定は、1966年の宇宙条約より後の1979年採択されています。宇宙条約については、下記で解説しています。

宇宙条約とは?条文や問題点、署名国や批准国について解説

 

このサイトは、ルナエンバシー社の月の土地販売について解説しているサイトですので、月協定についてもその視点で説明します。

 

また、条約や法律などの言葉、文章は難しいものが多いですので、出来るだけ簡単な言葉に翻訳して解説します。

 

月協定とは?(月その他の天体における国家活動を律する協定)

月協定と正確には「月その他の天体における国家活動を律する協定」という名称の協定です。宇宙条約より後に出来たものですが、結論から言えば、この月協定は実質上、存在意義を失っています。

 

存在意義を失っている理由としては、署名、批准している国家が少ない点や署名、批准している国家での多くがそもそも宇宙開発をしていないということです。

 

アメリカ、日本を含めた多くの先進国で参加していません。

 

そして、条約や協定というのはあくまで道義的なもので実は強制力は必ずしもありません。強制力のない協定にそもそも参加している国が少ないのですから、無意味に近いかもしれません。

 

また、当サイトのテーマでもある月の土地の販売を行っているルナエンバシー社は、「月の資源が利用できないのは公共の利益に反する」と月協定を批判しています。

 

月協定の内容をざっくり言うと、下記の3つのポイントがあります。

 

1、平和的利用
月を平和的な目的以外に利用することを禁止しています。

分かりやすく言うと、核兵器などの兵器を月で利用してはいけないということです。

 

2、環境の維持
月の環境を保つことが定められています。均衡を壊すようなことは禁止されています。

 

3、領有の禁止
いづれの国家の領有にしてはいけない。

これは、月の天然資源も含めてです。個人、法人、団体、国家問わず占有してはいけないという項目です。

 

ただし、月の天然資源が開発可能になったときには、開発を律する為に研究者などを伴った
国際的な枠組みを作ることが義務付けられています

 

ちなみに月には天然資源としてヘリウムが豊富にあります。

 

そして、月の土地の販売を行ているルナエンバシー社は、この協定では認められないことになります。
ただ、先ほども書いたようにこの月協定は形骸化していて効力はないに等しいです。

 

月協定の問題点

月協定は、そもそも形骸化していますが、それは問題点があるからです。

宇宙条約の場合には論争を呼んでいますが、月協定の場合には加盟国自体が宇宙条約に比べても非常に少なく
正直なところ、誰も気にしていないというのが実情のようです。

月協定の大まかな問題点を分かりやすく書きます。

1、参加国が少ない
宇宙条約よりも後に出来たものの、1979年の発効からすでに40年近く経っています。
にも関わらす、署名国4か国、批准国13か国です。

しかも主要な国家の参加率が著しく低いです。

 

2、アメリカでは宇宙法が2015年に設立
アメリカではこの協定を秘訣していますが、その替わりに2015年に宇宙法を制定しています。

 

そして、宇宙法ではこの月協定とは異なり、月の天然資源の個人や法人の所有を認めています。一説によると中国も月にあるとされている豊富な天然資源を狙っているようです。

 

この流れを見ると、アメリカ、ロシア、日本、中国などが参加していこの月協定は、天然資源の領有の禁止ということの効力はどう考えてもなさそうです。

 

月協定の署名国と批准国

最後に月協定の署名国と批准国を記載します。

 

条約の署名と批准の違いとは?

こういう言葉って分かりづらいのですが、署名は、条約に拘束される意思があるという意思表示の部分です。批准というのは署名後に、条約に拘束されることについて同意することとなります。

 

何が違うのかと言うと、国家が協定に参加する際には、まず署名があります。その後に、国内での議会等で承認を得ます。そして、その後批准書というものを作成し批准となります。

 

ちょっと分かりづらいですが、簡単に言えば、署名は内諾、批准は正式契約みたいなイメージです。

 

月協定には、日本やアメリカも含めてロシア、中国、イギリス、ドイツなどの先進国は署名も批准もしていません。

 

宇宙条約の署名国一覧(計4ヵ国)

フランス
グアテマラ
インド
ルーマニア

(計4ヵ国)

宇宙条約の批准国一覧(計13ヵ国)

オーストラリア
オーストリア
ベルギー
チリ
カザフスタン
メキシコ
モロッコ
オランダ
パキスタン
ペルー
フィリピン
ウルグアイ
レバノン

(計13ヵ国)